各種予防

予防医療について

ワンちゃんやネコちゃんが罹りうる感染症には、一度でも感染・発症すると治療が困難なものであったり、人間に感染して著しく健康を脅かすものもあります。
ワンちゃんやネコちゃん同士、人間への伝染を防ぐには、適切な予防対策が重要です。
動物たちやご家族の健康を守る手段として、狂犬病ワクチンや混合ワクチンの接種、ノミ・マダニ・フィラリアなどの寄生虫予防薬を投与し、継続した予防対策に取り組みましょう。

フィラリア予防

早期発見が難しいため感染の予防が重要です

フィラリア症とは、蚊を媒介して感染する寄生虫による病気です。蚊に吸血される際にフィラリア(犬糸状虫)が血管内に侵入し、成長していきます。成虫は心臓や肺動脈に寄生し、血液の循環が悪くなり、身体機能にも悪影響を及ぼすのです。
特にワンちゃんに多い病気ですが、ネコちゃんにも感染する可能性があります。重症化により死に至る場合もあるため、早期発見・早期治療・予防が重要です。

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予防推奨時期
4月~12月(予防シーズンの頭には必ずフィラリア抗原検査を行ってからの予防になります。)
投与の間隔
生活環境により、数年での投与が推奨される場合があります。

健康診断

動物たちは言葉を発しないため、具合が悪くても自分から訴えるようなことはしません。また、本能的に病気や不調を隠す場合も多く、発見が遅れて重症化する恐れがあります。気付かないうちに進行する病気を見逃さないためにも、若い頃は年1回、シニア(7歳以上)は年2回の定期的な健康診断を推奨します。
5,500円(税込み)の血液スクリーニング検査や、ご希望に応じて、レントゲンや超音波を加えたドッグドックまたはキャットドックを対応させていただきます。

健康診断の注意点

  • 健康診断をご希望の方は、朝ご飯を抜いた状態でお連れ下さい。ご飯を食べていることで、血液検査や超音波検査の結果に影響する場合があります。

当クリニックで可能な検査項目

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 糞便検査
  • レントゲン検査
  • 超音波検査
  • 心電図検査
  • 血圧測定
  • ワクチン抗体検査
  • 眼科・皮膚検査など

予防接種(ワクチン接種)

混合ワクチンを含める予防接種により、特定の病気の発症や重症化を予防しやすくなり、ワンちゃんやネコちゃんの健康を守ることにつながります。
特に子犬や子猫は、ワクチンの初回接種やその後の定期的な接種時期などを守り、病気に対する免疫を適切に獲得する必要があります。

ワクチン接種時の注意点

  • 飼育を始めたばかりのワンちゃん・ネコちゃんの予防接種は、お家に来て1週間以上経ってから、ご来院下さい。あまり早い時期の予防接種はストレスが立て続けにかかってしまい、体調を崩す場合があります。
  • 当院では、予防接種後の体調の変化に気を付けていただくために、午後の予防接種は原則お受けしていません。
  • ワクチン接種または狂犬病予防接種でご来院の際は、朝の便(前日の便でも可)を持って、午前11:30までに受付を済ませて下さい。

犬のワクチン

混合ワクチン

混合ワクチンの接種により、下記の病気に対する発症や重症化の予防が期待できます。
生後4週~9週頃に初回接種を行います。生まれ年に合計3回、翌年以降は1年に1回のワクチン接種がおすすめです。

  • 犬ジステンパー
  • 犬アデノウイルス2型感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬パラインフルエンザ
  • 犬コロナウイルス感染症
  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬レプトスピラ感染症(カニコーラ型・イクテロヘモラジー型)

狂犬病ワクチン

狂犬病はワンちゃん同士だけではなく、人間にも感染する「人畜共通感染症」です。狂犬病に対する治療方法は現在も確立されておらず、ワンちゃんも人間も感染による致死率は100%といわれています。日本では、生後3か月以上のワンちゃんは狂犬病予防注射を接種し、登録することが狂犬病予防法により義務づけられています。それ以降も、狂犬病のワクチンは年一回の接種が義務付けられています。

猫のワクチン

混合ワクチン

混合ワクチンの接種により、下記の病気に対する発症や重症化の予防が期待できます。生後9週以降に初回接種を行います。生まれ年に合計2回、翌年以降は1年に1回のワクチン接種がおすすめです。

  • 猫ウイルス性鼻気管炎
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫汎白血球減少症
  • (猫白血病ウイルス感染症)
  • (猫クラミジア感染症)

ノミ・マダニ予防

ノミ・マダニは動物の皮膚に寄生し、発赤やかゆみ、アレルギー性皮膚炎、貧血などの症状を引き起こします。また、かゆみによる傷口から細菌が侵入し、化膿や細菌感染につながり、ときには人間にも感染する(ノミ刺咬症・アレルギー)など、二次感染のリスクもあります。
ノミは室内にも侵入し、条件が揃えば冬場でも活動・繁殖を続ける可能性もあり、通年での継続した予防が重要です。

主な症状

  • 発疹
  • 痒み
  • アレルギー性皮膚炎
  • 赤い斑点
  • 脱毛
  • 貧血など

ノミ・マダニの予防方法

皮膚病やバベシア症などの感染症の原因になります。また、ワンちゃんやネコちゃんから人間に感染する恐れもあり、お薬を用いた適切な予防が必要です。
予防薬はチュアブルおよびスポットオンタイプがあり、成分や駆除効果がそれぞれ異なります。
当院ではワンちゃんやネコちゃんの状態に合わせて、適切なノミ・マダニ予防のアドバイスが可能です。また、ペットショップやホームセンターには市販品もありますが、より確実な予防をめざすためにも医薬品の使用がおすすめです。

ノミやマダニがついている動物の診察についてお願い

マダニが媒介するSFTS感染症(重症熱性血小板減少症候群)は、人も動物も感染するウイルス感染症で、発症すると死に至る場合もある病気です。致死率が高く、日本でも実際に亡くなった例が報告されています。
当院では、患者様と当院スタッフの安全を守るため、ノミやマダニがついているワンちゃん・ネコちゃんの診察をお断りする場合がございます。まずは駆虫薬を処方しますので、必ず事前にお電話にてご連絡いただくようお願いいたします。

診療時間
9:30~12:00
16:00~18:30

▲…日曜午後は獣医師不在になります。

※13:00~16:00は手術・往診に対応しています。

急患の場合は、必ずお電話にてご連絡ください。

tel:042-984-1712